太陽光発電の反射光問題

産業用の太陽光発電を導入するにあたって、注意したいのが反射光問題です。反射光はご近所間とトラブルになりやすく、自身で解決するのは難しいのが実情です。

中型・大型の太陽光発電を設置する際は、しっかりと反射光を考慮したうえで発電システムを検討しないといけません。

この記事では、反射光がなぜ問題になるのか? その防止方法もあわせてご紹介します。

トラブルになりやすい反射光問題とは?

太陽光発電の反射光問題

反射光問題とは、太陽光の光を太陽光パネルが反射し、ご近所の建物の窓などに反射した光が差し込んでしまう問題で、光害とも呼ばれています。

反射光が差し込むことで与える被害は以下2つが代表的です。

  • 単純にまぶしい
  • 反射光が原因で部屋が暑くなり、熱中症になる恐れがある

反射光問題の厄介な点が、設置者であるあなた自身はまったく光害被害を受けず、光害被害を第三者に与えていることに気づきにくい点です。

これは、全く意図しないうちに、加害者になってしまう可能性があるということです。

「少しくらいならまぶしくても我慢してほしい」と思うかもしれません。しかし忘れてはならないのが、太陽光発電は20年間という長期間に渡って行う投資です。

収益性や日射量に目が行きがちな太陽光発電ですが、設置する際は業者に相談するなど、反射光を含めたご近所問題に気を配る必要があります

実際に反射光で問題になった事例を紹介

反射光が大きな問題となった事例を2つ説明します。1つめの事例は、一時期テレビでも取り上げられたため、耳にしたことがあるかもしれません。

反射光で裁判まで発展した姫路の事件

2015年、姫路市にある約1MWの大規模な太陽光発電所から反射された光が民家に差し込み、住民の男性が熱中症被害を受けたして訴訟に発展した問題です。

裁判では、本当に反射光が原因で部屋の温度が上がったのか証明されず、最終的に2017年、原告側が訴訟を取り下げています。

受忍限度が鍵となった横浜市の事件

2012年横浜市であった光害問題です。この事件は珍しいことに、住宅用の太陽光パネルの反射光が問題となりました。

1審では損害賠償請求が認められたのですが、2審では不要と逆転しています。この事件で重要なのが、「受忍限度」を超えていなかったという点です。

原告側の部屋に反射光が差し込むのが30~180分程度のため、我慢できる範囲と判断されたわけです。また反射光が差し込む際はカーテンで対策できるというのもポイント。

このように、反射光でトラブルに発展することはあっても、実際に損害賠償を請求されるケースはまれです。太陽光発電システムの撤去まで命じられることはそうそうないでしょう。

反射光問題を解決する方法は?

賠償金を請求されることはまれですが、やはりご近所と揉め事の火種があるというのは心配ですよね。そこで反射光問題を未然に防ぐ術を紹介します。

産業用ともなると、自分で発電設備を移動するのは発電に不具合が生じるなどリスクが高いため、設置前の段階が重要になってきます。

業者にシミュレーションしてもらう

反射光がトラブルとなりやすいのは、太陽光パネルを北面に設置した場合とされています。

太陽光発電の反射光

事例として紹介した横浜市の事件も、太陽光パネルは北面にありました。

逆にいうと、南向きに設置した場合は反射光が隣家などにあたる可能性は低いといえます。

太陽光発電において反射光が問題となるのは、当然施工業者も把握しています。そのため施工業者は設計段階で反射光が光害に発展するかどうか、「Solar Pro」という専用ソフトなどでシミュレーションしています。

Solar Proとは?

「Solar Pro」は、季節や時間帯などのさまざまな条件で反射光をシミュレーションできる、非常に高精度なソフトです。

このように反射光に関しては業者が熟知していると思いますが、本当に近隣に光害被害をもたらさないのか? あなた自身の不安解消も含め、シミュレーションの有無などを念の為確認しておきましょう。

実際に現地で確認してみる

太陽光発電を設置する建物の周辺に、別の建物がないか確認してみるのも手です。もしも反射光が当たりそうな建物があれば、太陽光パネルの代わりに鏡をあててみて、光の軌道をチェックしてみましょう。

正確に太陽光の軌道を把握することは難しいかもしれませんが、やはり直接自分の目で現地におもむき、その時に感じた疑問などを業者に相談することは大切です。

太陽光発電リスク

反射光問題以外にも疑問が出てくると思いますので、長い売電期間の不安解消に繋がるでしょう。

ご近所と良好な関係を構築する

自分でできる一番効果的な方法がこちらです。もしも反射光が隣家の窓に差し込んだとしても、あなたと相手の仲が良ければ目をつぶってくれる可能性が高いです。

裁判の事例でも鍵となった受忍限度という言葉があるように、結局は相手しだいです。逆にあなたとの仲が悪い、もしくは悪い印象を与えてしまえば、ささいな問題でも被害者はあなたに文句を言ってくるかもしれません。

いきなり親しい仲になるのは難しいかもしれませんが、引っ越し後近隣の方にご挨拶するように、現地に立ち寄った際、簡単な挨拶をするだけでもだいぶ違ってくると思います。

太陽光発電を投資運用する場合、20年間という長期戦になります。反射光以外にも何らかのトラブルが起こる可能性がありますので、できればご近所の方と敵対するのではなく、仲良くなった方が後々有利になるでしょう。

その他代表的なご近所問題を紹介

反射光以外にも、ご近所関係の問題は複数存在します。念には念を入れ、20年間の運用トラブルゼロを目指しましょう!

盗難問題と対策

そもそも太陽光発電設備が盗まれるのかと思いますが、実は太陽光パネルと銅線がよく盗難被害に遭います。

人目につかないところに設置する方こそ要注意です。誰も見ていないため、泥棒からすれば非常に盗みやすい環境下です。

また太陽光パネルと銅線、どちらを盗まれても発電がストップするリスクがあり、最悪の場合は銅線がショートして火災に発展という危険性もあります。

盗難対策としては以下の通りです。基本的には泥棒に手強いと思わせ、侵入は不可能だと事前に諦めさせるのが理想です。

  • フェンスの強化
  • 監視カメラやセンサーライト、警報機の設置
  • 雑草管理を定期的に行う
  • 盗難保険に加入する

盗難被害に関しては、こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

雑草管理

太陽光発電設備を病院や学校など屋根の上に設置する場合は心配無用ですが、地面の上に直接設置する方は、雑草問題からは逃げられません。

というのも20年間運用するわけですから、雑草はあなたの想像を遥かに上回る成長を遂げ、放置しすぎると雑草が太陽光パネルを覆ってしまう恐れもあります。

生い茂った雑草が太陽光を遮って発電量が低下。また上記でも触れたとおり、雑草がぼうぼうになっていると、侵入されやすい発電所だと泥棒に思われてしまいます。

ご近所問題でいうと、雑草が邪魔で景観を損なう、隣の敷地内に雑草が侵入して苦情が入る恐れもあります。

雑草対策としては、以下3つが一般的です。

  • 定期的に草刈りを行う
  • 除草剤を散布する
  • 砂利や防草シート、コンクリートなどを事前に敷く

近隣に農地や井戸などがある場合、除草剤を使用する際は細心の注意を払いましょう。除草剤が作物や水などに悪影響を及ぼす恐れがあるからです。雑草問題は放置すると非常に厄介ですので、どういった方法で対処するのか、事前に決めておきましょう。

https://www.tainavi-pp.com/investment/solar/203/

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ご近所の方と仲良くしておくなど、事前の対策は有効ですが、被害者との仲がこじれた後では解決が難しくなってきます。また見知らぬ人と話すのが苦手という方も多いでしょう。

やはり設置前のシミュレーションや業者の取り組みが後の20年間を左右します。

良い業者を選ぶには、複数社から見積もりや反射光に関する取り組みを教えてもらい、「ここなら信頼できそう」という業者を見つけるのが基本です。

この記事を読んで、反射光問題への理解が深まったと思いますので、ぜひあなたの疑問や不安などを業者にぶつけて、信頼できる業者を探してください。

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