産業用太陽光発電の費用

2022年は電気を大量に消費する法人にとってはとても大変な1年になっております。2021年の秋ごろから電気料金が少しづつ高くなり、2022年はロシア・ウクライナ問題による世界的な経済制裁により、ガス・原油・LNGなどが全て大幅に値上がりしております。

これにより既存大手電力だけでなく、多くの新電力が電力事業の撤退を発表や相次ぐ電気料金の値上げにより、法人企業にとっては過去1番の電気料金の値上げに直面している事でしょう。

更に2022年4月頃から大幅な円安局面とより、国外から調達する全ての資源・資材の高騰による更なる打撃も予想されております。

今までは、短期的なな電気代の値上がりや災害時の備えとして、産業用太陽光発電の導入を考える企業も少なくありませんでしたが、2022年は電気を買う事から作る事への転換が事業存続の鍵となるかもしれません。現在、個人も含めて太陽光発電・蓄電池を導入検討している方は急激に増えており、弊社が運営する太陽光・蓄電池の見積サイトへの依頼件数も太陽光FITブームの再来を思わせる程度まで伸びております。

2022年4月に法人向けに太陽光発電や蓄電池に対する補助金が環境省より発表されたばかりなので、今年が導入するチャンスかもしれません。

ただ、10kW以上の発電容量をもつ産業用太陽光発電は発電量が多く、自家消費に効果が高いです。いっぽうで、ソーラーパネルの枚数が多いこともあり、設置にかかる費用が気になるところでしょう。

この記事では、産業用太陽光発電の導入にかかる設置費用がどのくらいか、初期費用を安く抑える方法について解説します。

必要な機材

自家消費型産業用太陽光発電に必要な機材は、次のとおりです。

  • 太陽光パネル(ソーラーパネル、太陽電池とも)
  • パワーコンディショナ
  • パネルを乗せる架台
  • 遠隔監視システム(発電量計測機器)

FIT投資用の太陽光発電でしたら、これらに加えてフェンスやを設置するケースがあります。50kWを超える発電所は、高圧設備に必要な機材が加わります。

工事費用

産業用太陽光発電で行われる工事はこういったものです。

太陽光パネルやパワーコンディショナーなどの設置に加えて、屋根・地面に架台をしっかりと固定する基礎工事が入るケースがあります。太陽光発電を設置する場所によっては、売電するために必要な電線を繋ぐ工事が入り、工事費負担金が別途でかかる場合もあります。また、蓄電池を併設する場合は別途電気工事が発生します。

その他の費用としては、補助金やFITの申請手続き代行や、施工後の品質チェックを第三者に依頼するなど挙げられます。これらは必ずかかるわけではありません。

見積もりのどこをチェックするべきか

太陽光発電は立地や業者によって設置コストに大きな差がつくので、複数の企業から見積もりを取らなければ適正価格がわかりません。実際に国からの補助金要件として複数の企業との相見積もりが条件となっている場合もあります。

太陽光発電設備の設置の初期費用は、機器費用だけでなく、工事費や諸費用を含めて検討しなければなりません。見積りを取るときは、必ず見積り額の中に機器費、工事費、諸費用が含まれているかを確認しましょう。

産業用太陽光発電設置場所による費用の違い

産業用太陽光発電は、その設置場所によっても費用が変わってきます。

屋根、もしくは屋根と土地をあわせて100㎡~150㎡以上の設置場所があれば、10kW以上の太陽光発電設備の設置が可能です。その場合、土地の維持費やフェンス設置費などはかかりませんが、メンテナンス費用は必要です。

遊休地に設置する場合は、発電所の安定稼働・感電等の被害を防止するフェンス・柵の設置が改正FIT(固定価格買取制度)法で義務づけられています。太陽光発電の設備設置とは別に、野立てのフェンス設置などの費用がかかるため、その分費用が高くなるのです。

農地転用の場合は、太陽光発電の架台を農地に対応させる必要があるため、その分費用がかかる可能性があり、通常の太陽光発電システム導入より価格が高くなる傾向にあります。

産業用太陽光発電の設置事例と費用の目安

太陽光予算

ここでは、実際の産業用太陽光発電の設置事例と設置費用について解説します。

タイナビNEXTの一括見積りシステムで可能となった、1kWあたりの設置コスト14万円で計算しています。※為替等の影響で部材が高騰する可能性があります。

10kW~20kW程度の小規模産業用太陽光発電20kW~40kW程度の産業用太陽光発電50kW以上の大規模産業用太陽光発電
設置容量15kW25kW54.40kW
設置費用210万円ほど350万円ほど761.6万円ほど

野立ては、太陽光パネルを遊休地などの地面の上に設置する方法です。 基礎を築いてから架台を設置し、その上に太陽光パネルを乗せる方法が一般的です。

屋根設置は、工場など大規模な建物の屋根に太陽光パネルを設置することです。いずれも、50kW以上の高圧設備になると、単純にパネル数、土地の広さだけでなくキュービクルの設置や管理費用がかかります。

産業用太陽光発電の初期費用を抑える方法

産業太陽光発電の初期費用を抑えるための施策として、さまざまな選択肢があります。具体的にどのような施策があるのか、またポイントや注意点について解説します。

https://www.tainavi-next.com/library/253/

太陽光パネルの価格を下げる

初期費用を抑えるには、太陽光パネル自体の価格を下げる方法があります。

産業用太陽光発電は、100枚以上のパネルを設置することもめずらしくないため、一枚あたりの単価が安くても、合計枚数で考えると大きな金額の差になります。

一般的には国内メーカーの太陽光パネルが高額で、海外メーカーのパネルが安い傾向にあります。近年は海外メーカーも発電効率や耐久性を増しており、安くて良いものが入手できるようになりました。

太陽光パネルを乗せる架台なども海外製があり、パネル以外の機材を海外メーカーの製品にすることで初期費用を抑えることも検討できます。

国・自治体の補助金を利用する

太陽光発電の設置には、国や地方自治体から補助金や給付金を活用すると良いでしょう。

冒頭でもお伝えした通り、2022年4月現在、環境省より太陽光発電システムや蓄電池に対して補助金が出ております。

太陽光発電設備に対しては定額(4 万円/kW)、蓄電池設備に対しては定額(6.3万円/kWh)の補助金が出ます。但し、蓄電池のみの設置には補助金が適用されず、必ず太陽光発電設置が条件となります。

地方自治体からの補助金は、自治体によって大きく内容が異なり、1kWあたり2万円で上限が20万円の自治体もあれば、設置の費用にかかった費用に対する割合で支給する自治体もあります。

例えば、地産地消型再生エネルギー導入拡大事業などの補助金を活用すると、最大で補助金対象経費の3分の2が支払われるケースなどもあります。太陽光発電を設置するエリアの自治体や、支給される金額を事前に把握しておくことが重要です。

タイナビNEXTは、全国の優良施工店の中からあなたのエリアに密着した企業をご紹介することができます。国・自治体補助金のご相談からスタートするときに、ぜひご利用ください。

複数業者を比較する

太陽光パネルの価格や施工費用は、業者によって大きく異なります。あまりに安い業者の場合、標準搭載の保険が有料だったり、工事で必要な材料を使用していなかったりなどトラブルの元になり、結果的に高くついてしまうこともあるため注意が必要です。

太陽光発電は安い買い物ではありません。すぐに業者を決めてしまわずに、一括見積りを利用しながら比較検討するのが一番です。

https://www.tainavi-next.com/library/224/

産業用太陽光発電の設置は見積り比較が大切

産業用太陽光発電の設置は、住宅用と比較すると使用パネルの数も多くなるため、業者によって大きく金額が異なる可能性があります。その分、一枚あたりの単価を抑えることで総額を安く収めることも可能です。

費用をできる限り抑えて導入するために、業者ごとの設置費用を比べて吟味する必要があります。タイナビNEXTは多数の信頼できる業者と提携しており、複数の優良な見積り書を比較することができますので、安くて信頼できる太陽光発電業者をお探しならぜひご活用ください。

産業用蓄電池の価格

メーカー型番蓄電容量希望小売価格
パナソニックXLJMH20BKN20kWh14,600,000円(税抜)

費用が高く見えますが、こちらの価格は希望小売価格となりますので参考にはなりません。実際に環境省からの蓄電池の補助金を受ける場合も、工事費込みで業務・産業用蓄電池の目標価格 19 万円/kWhとなっておりますので、20kwhの蓄電池であれば380万円以下で導入しないと補助金が下りません。つまり、販売店さんから提案を受ける金額はこの水準と考えてください。

太陽光発電と蓄電池でメリット最大化

産業用太陽光発電を導入し、自家消費することによって電気代の削減が可能になる点は大きなメリットです。もちろん、FIT制度も利用でき、10kWh以上の産業用太陽光発電でつくられた電気は買取期間が20年間と長めに設定されています。ただ、国内的な脱炭素の流れや現在の電気料金の高騰を考えると、売電するよりも自家消費したほうが経済メリットがより大きくなります。補助金もFITは対象外となっておりますので、自家消費型太陽光発電を設置するほうが圧倒的に経済メリットは高いといえるでしょう。

また、災害時に非常用電源として利用できるのも見逃せないメリットです。いつ訪れるかわからない災害に備えることは、事業運営のリスク低減にもつながります。しかも、導入にあたっては補助金や助成金の活用も可能ですから、有利な条件で産業用太陽光発電を導入できます。

蓄電池は停電対策と事業継続に効果

ただし、太陽光発電だけを導入するよりも蓄電池とのセットで導入するほうがおすすめです。たとえば、災害発生時に太陽光発電でつくった電気を利用できるのは発電できるときだけですが、蓄電池を併用することで長時間に渡って利用できる電気を確保できます。

こういった取り組みはBCP(事業継続計画)対策として有効な手段です。周囲に避難所がない場合は、周辺住民の避難拠点としての活用もできるでしょう。さらに、産業用蓄電池の利用によって電力のピークカットが可能になり、電気料金の削減も可能になります。

太陽光発電と蓄電池はセット見積もりが可能

太陽光発電の導入だけでも自社にとってたくさんのメリットを得られるものの、産業用蓄電池も併用することでさらに大きなメリットを得られます。タイナビNEXTでは太陽光発電と産業用蓄電池の見積もりを一緒にできるので、この機会にシステム構築を検討してみてはいかがでしょうか。