老人ホーム

地球温暖化問題が深刻化する情勢の中で、老人ホームの省エネ設備を検討している施設も多いことでしょう。

体調管理に必要な電力を省略することはできません。あくまで、今と同じように電気を使いながら、電力コストとCO2排出量を削減するシステムをお探しではないでしょうか。

そこで、本記事では老人ホームでの太陽光発電システム導入が増えている背景について解説します。

省エネ対策による税制優遇や補助金についてもあわせてご確認ください。

電気料金の高騰に対する対策

自家発電した電気は、全て使っても費用は0円です。

東日本大震災による発電事情の変化は、電気料金に反映されています。

ベースロード電源としての原発を控えたことで火力発電が増加し、それによる燃料コスト増。そして、再エネへの転換コストが加わっています。

経済産業省資源エネルギー庁のデータによると、産業用電気料金の平均単価は、東日本大震災以前は13.7円/kWhでした。

電気料金の値上げが続き、2014年には18.9円/kWhまで上昇。震災前と比較して約21%値上がりしましたが、まだ終わりではありません。

今後は廃炉費用なども国民負担に反映される可能性が高まっています。

こうした負担金は、今までの傾向から言えば電気の使用量(電力会社からの購入量)が多い利用者に重い負担がかかります。

今から電気をなるべく使わない(買わない)自家発電スタイルへの移行を進めておくと良いでしょう。

自社の発電機でつくる電気は、ずっと0円

老人ホームは電気を必要とする設備が多いはずです。空調設備や医療機器など、命に関わる機材がたくさんあることでしょう。

入居者のために必要な電気を使うことと、電気料金の負担を減らすこと。

どちらの問題も解消するには、無尽蔵の太陽光のエネルギーから電気を得て、電力会社から買う機会を減らす「自家消費型太陽光発電」が適しているのです。

太陽光発電の導入コストは減少

太陽光発電の電気料金が0円といっても、システムの費用が気になるところでしょう。

事業用太陽光発電システムの導入コストは、太陽光パネル・パワコン・設置工事費などが挙げられます。

これらの導入コストの平均値は年々下がっており、2012年から2018年の6年間では1kW当たり13.5万円(約32%)も減少しています。

太陽光発電システムの初期費用が安くなったことと、今後の電気料金高騰を考慮すれば、今後は太陽光で電力を自家消費することが光熱費削減の得策といえるでしょう。

老人ホームの省エネ対策に関わる税制優遇

老人ホーム

中小企業が自家消費型太陽光発電設備を導入する場合には「中小企業経営強化税制」という税制優遇を受けられます。(2020年1月時点)

この制度は「導入費の全額を導入年度の経費として即時償却」または「購入額の7%もしくは10%を税金から控除」のどちらかが選択できるというもの。

受付期間は2021年3月末までです。

【対象となる中小企業】

  • 資本金または出資額が、1億円以下の法人
  • 資本金または出資金を持たない法人であり、常駐する従業員数が1000人以下の法人
  • 常駐する従業員数が1000人以下の個人
  • 協同組合など

【対象となる設備】

  • 生産性の向上(旧モデルに比べて年平均1%以上)を目的とする設備
  • 収益の強化(年平均で5%以上の投資収益率)を目的とする設備

老人ホームの省エネ設備に関わる補助金

2018年には中小規模の老人福祉施設が省エネ設備を導入する際、環境省から補助金が出た例があります。

この補助金は「既存建築物等の省CO2改修支援事業」によるもので、CO2排出量を15%以上削減できる設備であることが条件とされました。
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いま利用できる補助金制度には「地域の防災・減災と低炭素化を同時実現する自立・分散型エネルギー設備等導入推進事業」があります。(2020年1月時点)

地方公共団体だけでなく民間の事業者・団体も対象となるため、以下の対象施設に該当するなら、この補助金を利用できる可能性があります。

名称「地域の防災・減災と低炭素化を同時実現する自立・分散型エネルギー設備等導入推進事業」
実施期間平成30年度~令和2年度
対象施設災害時に避難施設等として位置づけられた公共施設、または民間施設

※ 本サイトは補助金/税金のご相談に対応しておりません。ご相談は、各省庁/税理士/太陽光発電販売会社にお願いします。

自家消費型太陽光発電は災害の備えにも

太陽光発電

地震や台風などの災害時には電気や水道、ガスなどのライフラインが遮断されることがある。そのような時、非常用電源として太陽光発電設備が役に立ちます。

2019年には台風15号の影響により、千葉県で大規模停電が発生しました。

県内の介護施設ではエアコンが使えず日中の室温が35度以上となり、高熱や熱中症など体調を崩す高齢者が続出したといいます。

これを教訓に、異常事態でも空調を確保する仕組みが求められます。

そして、災害時の照明の回復も重要です。

施設内が暗いと入居者の様子がわからず、緊急時の対応が遅れる恐れがあります。

夜間の電気を備えるには、蓄電池の併用がおすすめです。

太陽光発電設備と蓄電池を設置した老人ホームの中には、非常時の防災拠点として活躍している施設もあります。

断熱効果でホーム内も快適に

屋根にいっぱい太陽光パネルを設置すると、それだけで室温変化を防ぐ効果があります。

太陽光パネルが直射日光を遮るため、夏の室温上昇が抑えられて熱中症予防に役立ちます。

冬場には太陽光パネルが屋根からの放射冷却を防ぐことによって、室温の低下が抑えられるのです。

太陽発電設備は、光熱費の削減と入居者の体調維持にも効果が期待できます。

再エネ化を目指す企業が増えている

事業運営に関わるエネルギーを100%再生可能エネルギーでまかなおうという取り組みが、国際イニシアチブ「RE100」によって進められています。

【RE100に加盟する日本企業と取り組み】

企業名加盟年取り組み内容
アスクル株式会社2016年本社と物流センターで使用する電力を再エネ電力契約へ切り替えた。太陽光発電による電力調達も検討している。
株式会社リコー2017年中国の生産会社の屋根で、年間使用電力の約20%を再エネ化。英国の生産会社では再エネ電力契約に切り替え、社屋で使用する電力を100%再エネ化した。
イオン株式会社2018年太陽光パネル設置による再生エネルギー発電と再エネ電力契約への切り替え。標準店舗と比べて二酸化炭素排出量を50%削減できる「次世代スマートイオン」という新店舗の開発に着手している。
ソニー株式会社2018年世界の事業所および日本の半導体工場で太陽光発電を導入。再エネ電力契約への切り替えを行なった。

老人ホームにも、省エネに取り組んでいる施設が多数あります。

山梨県大月市の特別養護老人ホーム「山美家」や神奈川県茅ケ崎市の住宅型有料老人ホーム「ネオ・サミット・茅ヶ崎」は太陽光発電を設置し、地域の防災拠点としての役割も担っています。

老人ホームを含む多くの企業が省エネに取り組む時代

地球温暖化を食い止めるためには、主な要因である二酸化炭素の排出を減らすことが重要です。

老人ホームを含む多くの企業がエネルギー消費を削減する省エネに取り組むことで、二酸化炭素の排出を減らし地球温暖化防止に貢献できます。

環境に配慮する姿勢は、入居者や家族、地域に向けて良いアピールになることでしょう。

老人ホームに太陽光発電を設置して自家消費を進めよう

地球温暖化対策や地域社会に貢献できることや、税制優遇、補助金を受けられることなど、老人ホームの省エネ化を進めることで得られるメリットは多いです。

その一環として太陽光発電設備を導入すれば、光熱費の削減や災害時の備えとして高い効果を期待できます。

導入にあたっては、自家消費型太陽光発電設備の一括見積もりができるタイナビNEXTへ見積もりを依頼してみてください。